
TVer広告の成果指標とは?CTR・完視聴率・CVRの見方と改善ポイントを解説
「なんとなく配信している」では成果につながらない
TVer広告はスキップ不可・完全視聴型の強みを持ち、テレビとデジタルの利点を掛け合わせた注目の広告媒体です。しかし、出稿後の運用において成果指標を把握していなければ、せっかくの投資も無駄になりかねません。
結論として、TVer広告では「CTR」「完視聴率」「CVR」の3つの指標を重視し、各フェーズでの広告パフォーマンスを評価・改善することが効果最大化へのカギとなります。
なぜCTR・完視聴率・CVRが重要なのか?
TVerは他の動画プラットフォームと違い「スキップ不可=最後まで見られる」という特徴を持ちます。そのため、単なる再生回数ではなく、ユーザーの行動や興味の変化を数値で可視化することが重要になります。
各指標は以下のように役割が異なります:
- CTR(Click Through Rate):広告をクリックしたユーザーの割合
- 完視聴率:動画広告を最後まで見た割合
- CVR(Conversion Rate):視聴後に問い合わせ・申込などアクションをした割合
この3つを正しくモニタリングすることで、「どこで離脱が起きているのか」「なぜ成果につながらないのか」を可視化し、PDCAを回せるようになります。
成果指標①:CTR(クリック率)
● 指標の定義
CTR=(クリック数 ÷ インプレッション数)× 100
広告に接触した人のうち、どれくらいの人がリンクなどをクリックしたかを示す数値です。
● TVer広告での見え方
- 通常のWeb広告よりはやや低い傾向(動画視聴目的のため)
- 参考目安:0.1%〜0.3%程度が平均的
● 改善のポイント
- クリエイティブに「動詞」「特典」「問いかけ」を入れる
- ボタン風CTA表示やナレーションで誘導する
- モバイル表示を意識したレイアウトにする
成果指標②:完視聴率
● 指標の定義
完視聴率=(最後まで視聴された再生数 ÷ 総再生数)× 100
TVer広告において最も重視される「広告の伝達力」を測る指標です。
● TVer広告での見え方
- 6秒CM:95〜99%
- 15秒CM:85〜95%
- 30秒CM:70〜85%
● 改善のポイント
- 冒頭0.5秒で「誰向けか」を明示
- 映像・音・テンポで飽きさせない構成
- メッセージを1つに絞り、余計な要素を削る
成果指標③:CVR(コンバージョン率)
● 指標の定義
CVR=(コンバージョン数 ÷ クリック数)× 100
「どれだけのユーザーが視聴後に行動を起こしたか」を示す指標です。
● TVer広告での見え方
- 配信目的や業種によるが、0.1〜0.5%が一般的
- 商品単価が高い場合や比較検討が必要な商材は低めに出やすい
● 改善のポイント
- LP(ランディングページ)の設計を見直す
- CTAボタンやフォームの配置最適化
- 広告の訴求内容とLPの整合性を持たせる
成果指標の関係性を理解して改善を回す
以下は、複数の成果指標が絡み合うケースにおける改善方針の一例です。
🧩 ケース①:CTR低い × 完視聴率高い
- 起きていること:興味は持たれているが行動に結びついていない
- 改善アクション:CTA誘導の明確化・クリエイティブ改善
🧩 ケース②:完視聴率低い × CVRも低い
- 起きていること:冒頭で離脱 or 記憶に残っていない
- 改善アクション:冒頭設計・動画構成の見直し
🧩 ケース③:CTR高い × CVR低い
- 起きていること:興味はあるがLPで離脱している
- 改善アクション:LP改善・訴求と導線の一致
最後に|TVer広告の成功は「数値管理力」で決まる
どれほど良い動画をつくっても、「成果につながったのか?」がわからなければマーケティングとしては失敗です。
TVer広告では、配信レポートでこれらの指標が可視化されます。配信するだけでなく、数字を見て改善をかけ続けられる設計こそが、安定したパフォーマンスを生む秘訣です。
成果を出すTVer広告運用は、“分析”と“改善”を積み重ねた先にあるといえるでしょう。